中国における文化の名残がお墓の金箔文字

岡山で墓石の文字彫りをしておもいました。お墓の墓石には文字が刻まれていますが、黒色や白色のほかにも、金色が使用されることもあります。金箔を使い墓石文字を金色にするのは、全国の中でも長崎に多く見られる傾向です。中国のお盆が由来しており、普度盂蘭盆勝絵が中国におけるお盆の正式な名称になります。長崎には崇福寺があり、在留中国人は中国の旧暦に合わせて、崇福寺で普度盂蘭盆勝絵を行いますが、1日ではなく3日間です。釈迦や尊者の霊への慰めのために、お坊さんが初日にお経をあげます。翌日にもお経を上げますが、霊や亡者を呼ぶためのお経です。供え物を全世界にいる霊に与えて、履物や衣類に金銀貨などを燃やしますが、これはいたずらをしないためであり、これにより霊を送ることになります。金貨などを3日目には燃やしていた風習があるので、これに由来してお墓も文字も金色としたのが始まりです。中国と長崎の貿易は、日本が鎖国をしていた時代に盛んにおこなわれていました。当時長崎は世界との出入り口にもなっていたため、日本にはない中国の様々な文化や品物も入ってきています。