洗骨の特徴と遺体処理の儀礼方法

亡くなった方を埋葬する方法の1つに、洗骨と呼ばれる遺体処理の儀礼があることをご存じでしょうか。洗骨は土葬や風葬、神戸などの散骨の風習がある地域で、一定期間後に取り出して、お酒や海水などで清めて再度埋葬します。そうすることで死霊の穢れを払うことができるといわれています。穢れが払われた遺骨は子孫に豊穣をもたらす「祖霊」として昇華するのです。
2度も葬制を行う「洗骨」ですが、日本では沖縄県の一部にしか残っていません。それは死体遺棄罪という観点から、日本では風葬が禁止されたことに関係するといわれています。しかし海外では中国やオセアニアなど広範囲に渡って、洗骨の風習は受け継がれています。
地域によって方法は様々ですが、基本的には故人の関係者によって、洗骨が行われるといわれています。お墓を開ける前にお香を焚いてから、男性が棺を掘り起し、女性が棺を開けて洗骨を行うことが一般的です。骨に肉が付いている場合は丁寧にはがしていく必要があるため、洗骨は残酷なイメージを持っている方もいらっしゃるのかもしれません。